防せい(錆)油

1.防せい(錆)油とは?

※以下防せい油という。

防せい油という油は、私達の日常生活の中では、あまり馴染みの無い名前ですが、実は、金属のさびや腐食を防止するのに、とても重要な役割を担っている油なのです。

簡単に説明しますと…

具体的には、鉄やその他腐食しやすい金属の表面に塗り付け、さびまたは腐食を一時的に防止する油

ということです。

2.さびと腐食の違い

さびと腐食の違いとは?

金属の「腐食」とは、金属表面が環境との化学的反応により、消耗する現象を指し、「さび」とは、腐食から生成される、腐食生成物です。つまり腐食してできたモノが、さびということです。

腐食防食学の分野では、鉄や鉄合金の腐食生成物のうち、水に溶けないもののみを「さび」または「鉄さび」と呼び、その他鉄以外の金属の腐食生成物は「さび」とは呼ばず、「腐食生成物」と呼びます。

しかし、一般的には金属全体の腐食生成物も「さび」と呼んだりします。

※鉄がさびた状態

 3.さびや腐食のメカニズム

では、そもそもなぜ多くの金属はさびたり、腐食したりするのでしょうか?

金属とは、白金や金など、貴金属単体で存在することもありますが、多くは鉱石など、もともとさびた状態で、自然界に存在しています。これらを人間の手で加工することによって、金属を取り出します。(冶金)

すると、金属は本来の安定した状態に戻ろうとするのです。これが、金属がさびたり、腐食したりするメカニズム。

この時、金属の中では目まぐるしいくらいの化学反応が起きているんですね。

詳しい化学のお話はまた別の機会で・・・

例:鉄の場合

4.さびや腐食の原因 ~なぜ防せい油を使うのか?~

 錆や腐食の主な原因は2つ「水分・酸素」、「汚染物質」

1つずつ簡単に説明していきます。

 

「水分・酸素」

皆さんご存知の通り、鉄は水に濡れると錆びます。

鉄は鉄鉱石を人間が高炉で加熱還元し、鉄を精製するのですが、このとき非常に不安定な状態なのです。そこで、鉄は安定した状態に戻ろうと水分と酸素と結合しようと、さびまたは腐食するのです。

「汚染物質」

「汚染物質」とは塩化物、汚れ、指紋、汗、違う種類の金属の接触などで、さびまたは腐食を促進します。

さびや腐食を止めるには、これらの腐食因子を除去するか、または影響がないようにするため、被膜などで遮断すればよいわけです。

このような発想から、防せい油は作られています。

5.防せい油の特性

 防錆期間は23日のものから、6か月、1年など様々です。

形状は、灯油のような低粘度のものから、水あめのような高粘度のものまで幅広く、用途によって使い分けることができます。

また、機能も様々です。

潤滑油と兼用できるものや、塗料のように強い被膜になり、空気を遮断するタイプのもの、洗浄性を兼ねるものや、被膜ではなく気化したガスによりさびや腐食を防ぐものなど。

選択する防せい油により機能は多岐に渡ります。

ただ、すでにさびてしまった鉄や腐食してしまった金属に対して、さびや腐食を除去する効果はありません。

あくまでも、錆や腐食を防止したい箇所の材質や用途、周辺の環境、防錆したい期間により、適切な油剤を選定して使用しましょう。

JIS K2246に規定されているNP系列防錆油の分類

ヴァーデン販売では、お客様のご希望に沿った錆止め油をご提供しています。

是非、お問合せください。

防錆油

ipros 防錆油

グリース

前の記事

グリースとは
防錆油

次の記事

防せい(錆)油 その2