課題解決 その1 / 低温グリース
雪上車(ピステン)のギア摩耗の問題解決
スキー場ゲレンデを平らに圧雪する雪上車(ピステン)
後方ミル部のギア摩耗問題から低温環境用極圧グリースの開発依頼
開発商品
APグリースOD No.2
概要
-40℃の低温でも優れた始動性を示すAPグリースOD No.2を開発
ギアの摩耗が改善され、週一回だったメンテナンスも1シーズンに1回で済むようになった。
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課題
低温下での雪上車(ピステン)のギア摩耗
スキー場のゲレンデを平らに圧雪するために使用される雪上車(ピステン)は、過酷な環境での運用が常であり、特に後方ミル部のギアの摩耗が重大な課題となっていました。低温環境下での使用頻度が高いため、ギアの潤滑性能が低下しやすく、結果として摩耗が進行。頻繁なメンテナンスが必要となり、週1回の定期点検が欠かせませんでした。
これにより、運用コストが増大し、ゲレンデ管理にかかる労力も増加。効率的な運用に支障をきたしていました。
解決策
40℃の低温でも優れた始動性を示すAPグリースOD No.2を開発
私たちは、この課題を解決するために、低温環境でも優れた始動性を発揮する極圧グリースの開発に着手しました。開発されたAPグリースOD No.2は、特に-40℃という極端な低温環境下でも優れた性能を発揮。
ギアの摩耗を防ぎ、潤滑性能が長期間にわたって維持されるため、ピステンのスムーズな動作を確保できました。
新しいグリースは、ギアの摩耗だけでなく、冷間時の始動性の問題にも対応し、性能を大きく向上させました。
成果
ギアの摩耗が改善され、週一回だったメンテナンスも1シーズンに1回で済むようになった。
APグリースOD No.2の導入により、ギアの摩耗が劇的に改善され、従来の週1回のメンテナンスから1シーズンに1回のメンテナンスで十分となりました。この結果、ピステンの運用効率が向上し、メンテナンスの頻度とコストが大幅に削減。さらに、運用時間の短縮にも成功しました。
顧客からは、「より効率的にゲレンデ管理ができるようになった」「メンテナンス作業が減り、作業員の負担が軽減された」という高い評価を受け、生産性向上とコスト削減に貢献したことが証明されました。
課題解決 その2 / 高速スピンドル用 長寿命グリース
高速スピンドル向け長寿命グリースの開発
工作機械高速スピンドル
スピンドル回転数1万回転以上に耐える長寿命グリース開発依頼
開発商品
APグリースLB No.1
概要
高速スピンドル(10,000rpm超)の発熱とロストルク課題に対し、低トルク・低発熱設計のAPグリースLB No.1で13,000rpmをクリアし、長寿命化を実現。
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課題
高速回転下での発熱と寿命低下
高速スピンドルでは、回転数の上昇に伴い摩擦や攪拌による発熱、ロストルクの増加が問題となり、当時は8,000rpm程度が実用上の限界とされていました。高速回転に耐えながら、低トルク・低発熱を両立する油剤が求められていました。
解決策
低トルク・低発熱を実現するグリース設計
低温始動トルクを極めて低く抑え、回転時のロストルクを最小限にするグリース設計を採用。摩擦・発熱を抑制することで、高速スピンドルベアリング軸受部での安定した潤滑を実現しました。
成果
13,000rpmでの安定運転と長寿命化を達成
従来限界とされていた8,000rpmを超え、13,000rpmでの安定運転を達成。高速回転条件下でも発熱を抑え、スピンドルの長寿命化と安定稼働に貢献しました。
課題解決 その3 / 銅伸線機械用 低抵抗グリース
銅伸線工程向け 低抵抗・長寿命グリースの開発
銅伸線機械用ミニチュアベアリング
伸線工程で高速回転と抵抗により、伸線が破断する問題対策
ベアリングの抵抗を低く抑えるグリース開発依頼
開発商品
APグリースLB No.1
概要
1回/月のベアリング交換が1回/半年
注射器による途中グリース充填で1回/年に延長した
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課題
高速回転と抵抗による伸線断線と頻繁な部品交換
銅伸線工程では、ミニチュアベアリングが高速回転と加工抵抗の影響を受け、ベアリング抵抗の増大によって伸線が破断する問題が発生していました。
また、ベアリングの摩耗が早く、月1回の交換が必要となり、設備停止時間やメンテナンス負荷が大きな課題となっていました。
解決策
ベアリング抵抗を極限まで抑えるグリース設計
ミニチュアベアリングの回転抵抗を低く抑えることを目的に、APグリース LB #1を選定・開発。高速回転下でも潤滑性を維持し、ベアリングへの負荷を軽減する配合設計を採用しました。さらに、注射器による途中グリース充填を前提とした運用方法を組み合わせ、長期間安定して使用できる潤滑環境を構築しました。
成果
交換周期を年1回まで延長し、安定稼働を実現
グリース変更により、月1回必要だったベアリング交換を半年に1回へ延長。さらに途中充填を行うことで、交換周期を年1回まで延ばすことに成功しました。これにより、伸線断線の発生を抑制し、設備停止時間とメンテナンス負荷の大幅な削減を実現しました。
