実は高温用潤滑油と基板実装はとても深い関係にあります。

実装の要であるはんだ付けの際に高温用潤滑油を使用されることが多いのです。

なぜ高温用潤滑油が使用されるのか

・・・の前に、基板実装についてちょっとだけお勉強です。

1.プリント基板の実装の工程

はんだ付けも機械化がどんどん加速する現在、管理するプリント基板の需要とその複雑さは増すばかり。まずは、実装の工程について簡単に説明したいと思います。

 

とーーーーーってもざっくり説明すると、チップマウンターでプリント基板にチップを配置し、フロー方式かリフロー方式ではんだ付けするのです。これはとってもざっくりした簡単な説明なのですが、初めて聞いたときは正直これだけでも「ちんぷんかんぷん」でした。

ですので、言葉のお勉強も少しだけ。

 

◆基板実装

おもに、プリント基板などに電子部品をはんだ付けすることや筐体にプリント回路板や配線を組み込むこと。

◆チップマウンター

プリント基板にチップ(電子部品)を配置していく機械。

◆フロー方式

はんだ槽とも呼ばれる。はんだ槽に溶かしたはんだの表層にプリント基板の下面を浸すことによって、はんだ付けを行う方法。

◆リフロー方式

プリント基板上にはんだペースト(微細はんだ粉末にフラックスを加えて、適当な粘度にし

たもの)を印刷し、その上に部品を載せてから熱を加えてはんだを溶かす方法。

ちなみに、手ではんだ付けするイメージはこんな感じです。

 

さて、基板実装のお話はここまで。詳細はまたいつか・・・

では、本題です。

 

2.基板実装に使用される高温潤滑油

チップマウンターやリフロー炉の各所で高温潤滑油が使われており、それぞれが特徴的な性能を求められます。

 

■チップマウンターのアームは、とても高速かつ精密に動くため硬いグリースを使用すると動作の邪魔をしてしまい不具合(位置決め不良)を起こすことがあるため、柔らかい飛散の少ないグリースを使用することをおススメします。

 ■電子基板周辺にはシリコン系のものは一切使ってはいけません。シロキサン由来の通電不良を起こす可能性があるからです。

 ■フロー方式やリフロー方式のライン工程では、基板をチェーンやベルトなどで搬送します。その時、ガイドとなるレールの上を、基板が滑って運ばれるため、摩耗や擦れを防ぐための潤滑剤が必須となります。

■リフロー炉は基板を搬送する機構が300℃近い高温の中を通過するため高い耐熱性が求められます。耐熱性が良いとされるオイルは固化時間(流動性を失うまでの時間)が比較的長いとされています。

※リフロー炉のイメージイラスト

 

3.比較試験

比較試験【オイル】

200℃加熱時の経過時間に伴う重量変化

4.高温潤滑油剤の代表的な用途

・染色機械 ・・・ ヒートセッターのコンベアチェーン、幅出しねじ など

・塗装機械 ・・・ 乾燥機、搬送チェーン など

・基板機械 ・・・ リフロー炉の搬送チェーン、幅出しねじ など

・樹脂機械 ・・・ ガイドピンのスライド部分 など

・その他  ・・・ 高温下での潤滑、摩耗・焼き付きの防止に

食品機械での使用

・海苔の乾燥機

・食品シュリンク         など

【当社の高温用オイル・グリースの特徴】

特徴

1.特殊酸化防止剤の配合により、耐熱性に優れ高温下での蒸発量が非常に少ない。

→ オイル・グリースの消費量が少なく経済的。

2.固化するまでの時間が非常に長く、また炭化物(スラッジ)が少ない。

→ オーバーホールの間隔を大幅に延長し、トータルコストを削減。

3.耐熱性が特に優れた特殊極圧添加剤の配合により、長期間優れた潤滑性を発揮。

→ チェーン等の摩耗防止と省エネルギーに効果的。高温・高速運転にも。

4.鉄の触媒作用により熱分解の促進を防止するための特殊酸化防止剤を配合。

→ 実用使用において、特に優れた効果を発揮。

5.主成分は植物油の分子構造に類似したポリオールエステル系合成油。

→人体に対する毒性が極めて少なく、また生分解性にも優れる。

 

耐熱油